「うわっ、シャンクだ!」ある程度ゴルフの経験が増えると、こんな言葉を発する機会も増えてくる。アマチュアからプロまで出るやっかいなミス“シャンク”。その原因と対策を探った。
シャンクとは
ミスショットにもいろいろ種類があるが、おそらくもっともゴルファーから忌み嫌われているミスは「シャンク(shank)」であろう。
シャンクはアイアンに特有のミスショット。フェースではなく、ネック部分にあるホーゼルにボールが当たることで起こり、多くの場合、急角度で右に飛び出す(右利きの場合)。ただし、ホーゼルは丸いので、当たる角度によっては様々な方向に飛ぶ。
シャンクといえばアイアンのイメージがあるが、ウェッジを使ったアプローチでも起きやすいミスだ。一度シャンクが出ると、その悪いイメージから体が思うように動かなくなり、繰り返しシャンクが出てしまうことがよくある。このため、シャンクは一種の病気のように扱われ、「シャンク持ち」などと呼ばれる。そうしたゴルファーは、「シャンク」という言葉すら聞きたがらない。
ちなみに、「ソケット(する)」も同様の意味だが、これは和製英語で海外では通じない。英語での別名は「ホーゼルショット」である。
シャンクが起こる最大の原因は「極端なアウトサイドイン軌道」
シャンクが起きてしまう最大の原因は「極端なアウトサイドイン軌道にあります」と言うのは、プロゴルファー・中村修。
「地面にあるボールを打つアイアンショットは、意識しないとアウトサイドイン軌道になりやすい傾向があります。極端なアウトサイドイン軌道で真っすぐにボールを飛ばそうと思うと、フェースが開くクセがつきやすく、少しでもネック寄りの位置にボールが当たるとシャンクが起きる原因になります」(中村)
フェースが開いた状態だととネックがフェース面よりも前面に出てしまうことも、シャンクが起きやすい理由。ウェッジを使ったアプローチでシャンクが起こるのは「ボールを高く上げようとフェースを開き手元が浮くことが原因です」と中村は言う。
ほかにもヘッド軌道がズレる別の原因として、スウィング中に前傾姿勢をキープできていない可能性も考えられる。極端なつま先体重だと上体がボール側に倒れてしまうし、極端なかかと体重の場合でもバランスを取ろうと無意識のうちに上体が前方へ突っ込んでしまう。結果、ボールの奥側を振ってしまってしまい、シャンクが起こるのだ。
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