【バンコク=北川成史】人口五百七十万人の小国シンガポールで、新型コロナウイルスの感染者数が二十二日、三万人を超えた。流行の初期は対策の優等生と評されたが、感染者数は東南アジア最多に。大半を不衛生な環境で暮らす外国人労働者が占める。経済発展の陰で拡大した極端な格差と、弱者対策での盲点が浮き彫りになった格好だ。
シンガポールの感染者は二十三日現在、三万千六十八人。東南アジアで最多の人口約二億七千万人を抱えるインドネシアの一・四倍に上る。感染者の九割超が、一部屋に十人以上が寝起きするような寮に住み、低賃金で建築作業などをするインドやバングラデシュ出身の外国人労働者だ。
当初は管理国家の特性を生かし、入国制限や監視カメラも利用した感染経路の追跡で感染を抑制。三月上旬時点では世界保健機関(WHO)も対応を高く評価していた。ところが、同月末ごろから状況は暗転。外国人労働者の寮で感染が爆発的に広がった。
「対策は科学的根拠に基づき、概して適切だったが、自国民や永住者に極めて集中していた」。シンガポール経営大のユージン・タン准教授は指摘する。
シンガポール政府は外国人労働者へのウイルス検査やゆとりのある居住施設の建設などを進めているが、「(感染拡大)初期の二月段階で、窮屈な寮から労働者を移動させ、定点観測を始めるべきだった」と苦言を呈する。
外国人労働者はシンガポールの経済成長を支えてきた。対応の遅れによる感染拡大は、建設事業の停止などの形で、同国に跳ね返っている。
一方、シンガポールと同じく強権的な国家体制で、共産党一党独裁のベトナムは人口が約九千六百万人で、感染者は三百人余りにとどまる。オーストラリアの医療研究機関「バーネット・インスティチュート」のマイク・トゥール教授は、「両国は国境管理や隔離など同様の(厳しい)手段を講じたが、シンガポールは最も脆弱(ぜいじゃく)な人々を見過ごした。(感染者急増は)独善的な姿勢への教訓だ」と警鐘を鳴らす。
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May 25, 2020 at 06:05AM
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