2019年12月14日00時13分
【ロンドン時事】12日投票の英下院(定数650)総選挙は13日、開票作業が終わり、ジョンソン首相率いる保守党が単独過半数を制して歴史的勝利を決めた。首相は来年1月末の欧州連合(EU)離脱を実現するため、EUと10月に合意した国際条約「離脱協定案」の議会承認に向けた手続きに着手する。
「国民の声届いた」 ジョンソン首相、大勝で意気揚々―英総選挙
英国は1973年、EUの前身「欧州共同体(EC)」に加盟。以来、半世紀近くにわたり緊密な関係を築いてきたが、英・EUの絆は離脱によって終止符が打たれる。
二大政党のうち、解散前に少数与党だった保守党は67増の365議席を確保。労働党が長年地盤としてきたイングランド北部の選挙区などを激戦の末に切り崩し、サッチャー政権下の87年に行われた総選挙以来の大勝を収めた。
英メディアによれば、首相は13日、組閣の許可を求めてバッキンガム宮殿でエリザベス女王に面会。女王は首相に続投を指示した。
一方、「離脱か残留かを問う国民投票の再実施」を主張した労働党は41減の203議席と党勢を大きく後退させ、コービン党首が辞意表明に追い込まれた。
躍進を期したEU残留派の自由民主党は10減の11議席と大敗。総選挙の仕掛け人として立ち回ったスウィンソン党首は落選に終わった。
選挙戦で保守党は、来月末のEU離脱をマニフェスト(政権公約)に掲げた。ジョンソン首相は「何があっても10月末にEUから出る」という約束を果たせなかった経緯があり、新たな期限までの離脱に全力を傾ける方針だ。
首相は13日の勝利集会で演説。「信頼を寄せてもらい、畏れ多い気持ちだ。EU離脱は予定通り来年1月31日までに成し遂げる」と訴えた。
2019-12-13 15:13:00Z
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