オーストラリア気象庁と連邦科学産業研究機構(CSIRO)はこのほど「気象の現状」と題する報告書を発表し、地球温暖化の影響で同国の気温が記録を始めた1910年から国内平均で1.44度上昇し、極端な高温となる頻度が増していると明らかにした。
世界的には新型コロナウイルス禍の経済活動停滞などにより、化石燃料による二酸化炭素(CO2)排出量は減っているが、大気中のCO2濃度を著しく減らすには至っていないという。
CSIRO気候科学センターの研究者、ブラウン氏は「CO2など大気中の温室効果ガスの増加でオーストラリアは温暖化が続き、森林火災や干魃(かんばつ)など極端な事象の頻度が増えている」と述べた。
報告書は、オーストラリア周辺の海水の酸性化が続いているほか、海水温が1910年から約1度上がったと指摘。オーストラリアのみならず世界で海面上昇が進み、1880年から平均で約25センチ上昇したとした。
今後は極端な海水温上昇の発生が増え、長期化も進むと予測。オーストラリア北東部沖にある世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフなどで、白化現象が深刻化する可能性があると警告した。(シドニー 共同)
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November 26, 2020 at 07:30AM
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