東大教授・筋肉研究の第一人者、スポーツ医学のトップランナー、福岡ソフトバンクホークスストレングスコーチ、各界を代表する3名がそれぞれの立場から「筋トレの基本」の重要性と有用性を語る、画期的な筋トレ・テキストが刊行されました。著者のお一人である石井直方先生による序文を掲載します。 ◆「筋トレの基本」の重要性と有用性。研究者、臨床医、トレーナーがそれぞれの立場から語る 筋力トレーニング(筋トレ)の効果のしくみを研究テーマにしたのは1990年のことです。目標は2つありました。筋肥大のしくみを解明し、より効果的なトレーニング方法の開発につなげること。もう一つは、筋トレが健康にとって役立つものであることを科学的に示すことでした。 それから30年が経過し、子どもから高齢者まで、多くの人が当たり前のように筋トレを行うようになりました。さまざまな新しい筋トレ方法が提唱され、それらがインターネットなどを通じて瞬く間に広まるようにもなりました。30年前には想像もできなかったほどの、嬉しい変化といえます。 反面、筋トレの基本が軽視され、従来の方法を否定し新規性ばかりを強調するものや、「・・・・・・だけすればよい」というような極端な方法論がもてはやされる傾向があることも否めません。しかし、筋トレの効果を分子レベルで調べた結果、経験に基づく「基本的処方」が、きわめて「確か」なものであることがわかってきています。「スロートレーニング」も、基本的な方法をもとに考案されたものなのです。 また、本書で中心的に取り上げているスクワットは筋トレ種目の基本中の基本といえます。「しゃがんで立ち上がる」という単純な動作ですが、しゃがんだ状態から立ち上がった状態に移行する間、膝と股関節の位置が描く軌道の組み合わせは無数にあります。「どの軌道がベストか」は状況に応じて変わります。個々の状況に応じてベストな軌道を決めることができて、はじめて「基本を身に付けた」ことになるのです。 本書は、単なる「筋トレの教科書」ではなく、研究者、臨床医、トレーナーがそれぞれの立場から「筋トレの基本」の重要性と有用性を語るものです。著者の一人である柏口は整形外科医として、40年もの間筋トレの臨床応用に取り組んできました。高西はトレーナーとして、トップスポーツ選手から高齢者までを対象に特筆すべき指導実績を上げてきました。両者が用いる手技・手法は決して特殊なものではなく、基本的な筋トレを中心としたものです。「基本を極める」ことこそが、高度な専門性につながります。 本書の構成は次のようになっています。第1章では、日常生活に関わる筋肉の疑問に対話形式で答えます。第2章では、筋肉のはたらきと筋トレの基礎理論を解説します。第3章は実践編で、ビッグ3とベントオーバーロウという基本種目を徹底的に解説します。初心者はもちろん、中・上級へのステップアップを図る方にも読んでいただきたいと思います。第4章では、ストレッチ、食事、トレーニングギアなどのテーマについて解説し、第5章では、再度対話形式で治療や予防の観点から筋力トレーニングを考察します。最後に、五十数種の基本的なトレーニング種目を注意点とともに紹介します。第1章と第5章は主に柏口が、第2~4章、附録は主に髙西が執筆し、2.3節の執筆と全体の調整・編集を石井が行いました。 読者の皆様には、筋トレの基本の重要性とともに、その対面にある奥深さや難しさを読み取っていただければ幸いです。 [書き手] 石井 直方(東京大学名誉教授、東京大学社会連携講座特任研究員、理学博士) [書籍情報]『筋力強化の教科書』 著者:石井 直方,柏口 新二,髙西 文利 / 出版社:東京大学出版会 / 発売日:2020年07月29日 / ISBN:4130537040
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July 29, 2020 at 04:09AM
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