最大45度の傾斜でも踏ん張るぞ!
よくわからない金属の塊、配線、そして基盤だった部品が組み立てられ、徐々に惑星探査機の様相を呈してきました。車輪が合体すると、ソレっぽくなるから凄いですよね。
打ち上げまで1年ちょい
そして人類は今、「Mars 2020」計画実行まであと1年ちょっとというところに差し掛かっています。これが無事に成功すれば、探査機は2021年2月18日に、火星に着陸することになります。そして目的地のジェゼロ・クレーターでは、居住性の手がかりと過去にいたかもしれない微生物の証拠を調査し、岩石や地表のサンプルを集め、酸素を生成するテストなど人類が火星に降り立つまで地上での作業を行ないます。
「Mars 2020」の打ち上げは、フロリダ州のケープ・カナヴェラルにて2020年7月17日から8月5日のどこかで行なわれます。呆れるほど先の話ではありませんね。それに探査機は、徐々に完成に向かっています。NASAによるプレスリリースの報告では、組み立ての大きな節目は6月13日に、カリフォルニア州パサディナにあるジェット推進研究所にて6輪のサスペンションが取り付けられたことだ、とあります。
JPLで「Mars 2020」の組み立て、試験、そして打ち上げオペレーション課長を務めるデイヴィッド・グルーアル氏は、このように述べました。
今こそ火星探査機の姿となりました。サスペンションを取り付けたことで、探査機に見えるようになっただけでなく、バックミラーに取り付ける高価な部品がほとんど揃うこととなりました……もし探査機にバックミラーがあるならば、ですが
次に付けるパーツあれこれ
確かに現在は、任務のための準備は急速に進んでいます。これから数週間は、技師たちはロボット・アーム、支柱に搭載するカメラ、17個の独自モーターを持つサンプル捕獲システム(SCS)を取り付けることになります。
SCSは岩石や塵などを採取し、それらのサンプルを密封容器に詰め込んで地表に落としていきます。「Mars 2020」の任務は採取するのみで、回収と地球への配達はさらに将来遂行される任務に委ねられ、地球に届いてから初めて分析が始まるのです。
Image: NASA/JPL-Caltech車輪は仮のもの
探査機の6つの車輪は6月13日に取り付けられました。先にいっておかなければいけませんが、これらは今のところ一時的な代用車輪で、技師たちは来年のとこかで、ロケットに搭載する本物に交換するのだそうです。
6WDで360度スピンもできる
探査機のアルミ製車輪は直径52.5cmで、それぞれにモーターが付いています。つまり6WDってことに! そして表面には機械加工された48の滑り止め、または溝が作られており、それらが砂の多い場所でも、ガタガタの岩の上でもガッシリと大地を捉えます。
前後の4輪にはそれぞれに独自のステアリング・モーターが内蔵されており、これらのかげで、探査機はその場で360度グルっと方向転換することが可能になります。
ユニークな「ロッカー・ボギー」機構
NASAによりますと、車輪を支えるチューブ状の脚はチタン製で、その製造方法は高性能の自転車用フレームのそれに似ているのだそうです。
そしてサスペンションに採用されたのは「ロッカー・ボギー」という機構で、後ろ2輪が同じパイプで繋がり、その支柱から前1輪に伸びるパイプとが可動軸で繋がった複雑な形状をしています。これにより、凸凹の地表でも探査機の傾きを最小限に抑え、安定性を保つため、各車輪の重量を同じに保つことが可能に。
ホントは45度までイケるけど……
任務期間中、NASAは探査機が30度以上傾かないように操作します。一応45度の傾斜でもひっくり返ることがないよう設計されているのですが、安全のために30度以内の場所しか進ませないのです。しかしこれ程の車両が、90度の半分の角度でも踏ん張ることが出来るって、凄いことですよね。
オマケ:火星に名前を送って搭乗券を貰おう!
Image: NASA今公式サイトでは、「Mars 2020」ミッションの一環として火星に名前を送ることが出来るようになっています。しかも登録すると、このように搭乗券が発行されるのです。締め切りは2019年9月10日11:59まで。ぜひともお試しください!
Source: NASA (1, 2, 3, 4), The Planetary Society
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5552632?news_ref=tag
2019-06-26 09:30:12Z
52781786790769
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