ピエール瀧被告に裁判官「前よりすごいじゃないかと示す日が…」 - 読売新聞

　東京地裁は１８日、コカインを吸引したとして麻薬取締法違反（使用）に問われた元俳優でミュージシャンのピエール瀧（たき）（本名・瀧正則）被告（５２）に対し、懲役１年６月、執行猶予３年（求刑・懲役１年６月）の判決を言い渡した。小野裕信裁判官は「常習的な犯行で同情の余地はないが、違法薬物を断つと誓約している」と述べた。瀧被告は控訴しない方針。

　判決によると、瀧被告は３月１２日頃、東京都世田谷区のマンションの一室でコカイン若干量を吸引した。

　瀧被告はテクノバンド「電気グルーヴ」で１９９１年にメジャーデビューし、俳優としても活躍していた。

　判決は、瀧被告が２０歳代からコカインなどを使っていたとした上で、「ミュージシャン中心から、映画やドラマなどに活動の幅を広げ、私生活が圧迫される中、ストレス解消のため、犯行に及んだ」と指摘。「安易に違法薬物に頼ったとの非難は免れない」と述べた。

　一方、薬物依存の治療に取り組んでいることや、事件後に所属事務所を解雇されたことなどを考慮して執行猶予を付けた。

　小野裁判官は判決言い渡し後、「芸能界に復帰できるのか、何年かかるのかは分からないが、薬物のドーピングがなくても、いいパフォーマンスをして、前よりすごいじゃないかと示す日が来ることを切に願っている」などと、約１０分間にわたって説諭。瀧被告は閉廷後、「二度とこのような事を起こさないよう戒めてまいります」などとするコメントを出した。

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